一人前の社会人になるためのマナーはたくさんありますが、まず新入社員が覚えるのが名刺交換です。名刺交換というのは挨拶と同時に自分自身を相手に認識し、覚えてもらうためのパフォーマンスのひとつになります。それがのちのちの会社の契約、売上、利益につながる第一段階となるわけですから、多くの企業で徹底的に研修が行われています。ビジネスの世界は人脈といっても過言ではありませんから、それらの研修が無駄であるとはいいません。しかし、ある程度のマナーは教えてもらえば誰にでもできるようになります。パーティーなどで数えきれないくらいの人と名刺交換を行う大物には、丁寧な交換を行ったくらいで自分の存在を覚えてもらうことは困難です。名刺そのものに工夫がなければなりません。

第一印象で記憶に刷り込ませる名刺

名刺は一度交換すると多くの人はケースに入れて保管します。それぞれに自分が行う仕事の中で必要と思ったときにケースを開き、ばらばらと適切な人材がいないかと探します。この一般的な使われ方は、よく考えてみるとかなり後手に回ったビジネス戦略です。しまわれている名刺の順番が違っただけで自分に仕事が回ってこない可能性もあります。名刺にしっかりと存在感を持たせることができれば、人材を探す人に迷いを与える必要がありません。用事がなくてもついついもう一度見てしまうような名刺を作っていれば、相手の脳にインプットさせることができます。ユーモアのセンスに長けた名刺などは、企業のイメージアップにも繋がるでしょう。厳しいビジネスの世界で、第一印象として遊び心を見せつけられるのは、唯一名刺のみとも言えます。

もう一度見てもらうためのデザインと注意点

多くの名刺が長方形の紙で、カードのようなものです。しかし名刺の形がそうでなければならないと誰が決めたのでしょうか。たとえば飛び出る絵本のような工夫が成されていたり、折り紙をするときのような、折り目を曲げていくとひとつの形が出来上がったりするという工作のような仕組みがあれば、もらった人は無意識にその名刺をずっと手に持っていじる可能性もあります。そこに書かれている名前や情報も刷り込ませることができるでしょう。デザイン系の会社であれば名刺にその能力を見せつければ、ただの人の紹介ではなくそのものが広告の役割も果たします。ただ、注意しておきたいのが、奇抜であればなんでも良いというわけではありません。かさばったり、じゃまになるようなものはかえってイメージダウンになってしまいます。